茂木健一郎の脳活用法。
まずは、記憶に関する悩みから。
京都の大学生のIさん。英語の検定試験に向けて単語の暗記中。
色々と方法を試してきたが満足な結果が出ていない。
茂木「暗記は大事なんですけれども、脳の働きっていうのは暗記だけじゃなくて、創造性とかコミュニケーションとか、すごく大事な働きがあるんですよ。
だから暗記はとっとと終わらせちゃったほうがいい。
私が、どうやったら効率よく暗記できるかっていう、その方法を教えて差し上げたいと思うんですけど」
ここで、茂木風のモジャモジャ頭のCGキャラが登場して解説する。
長期記憶は側頭連合野に、短期記憶は海馬などに蓄えられる
憶えるということは海馬の働きにより短期記憶を長期記憶として定着させること
ナレーション
脳の仕組みをフルに利用した、茂木流暗記法
それが「鶴の恩返し勉強法」だ
韓国出張に出かける茂木は、ハングルを学習する。
声を出して読み上げながら、何度も文字を書き出す。
CGモギ
これには科学的な根拠があります
長期記憶を入れておく側頭連合野は五感を司る部分でもある。
自分の声を聞き自分の手で書くことによって側頭連合野が活性化され、長期記憶が定着しやすくなる。
このとき、大事なポイントが。
書き写す時、テキストを一旦伏せ、思い出しながら書く。
そうすると「これを憶えろ」という信号が脳に出て、記憶されやすくなる。
これって、ホントに脳科学的な根拠があるのか?
この勉強のコツは、なりふりかまわず声を張り上げて体全体で行うこと。
その姿は、とても人には見せられない。
それで 「鶴の恩返し勉強法」と名付けた。
クダラネー。
Iさんも「鶴の恩返し勉強法」を実践してみる。
覚える単語は60個。いつもは、がんばっても2,3個は憶えきれない。
ナレーション
はたして、「鶴の恩返し勉強法」は効果はあるのか
(34分後)
答えあわせの結果は、なんと、60個全て正解だった
Iさん「びっくりしました」
オオッ、なるほど、確かに効果あったねえ、60全部憶えられるなんてスゴイや、やっぱり「鶴の恩返し勉強法」ってのは大したもんだねえ、ってオイッ! (ノリツッコミ)
憶えた単語が2,3個増えただけだろ!
たまたま、できただけかも知れないだろ!
テレビ出演で張り切ってやったためかも知れないだろ!
大体、被験者が一人だけって、どういうことよ?
しかも、1回だけって。
「あるある」よりヒドイぞ!
対照実験も無しかよ。
住吉「茂木さんも、あれでハングルは」
茂木「それなりに憶えました、一通り」
自己申告だけかよ!
それなりってどれだけなんだよ!
スタジオにも、Iさん登場。
毎日続けて「鶴の恩返し勉強法」を実行し続けていると言う。
Iさん「前より鮮明に覚えるようになった」
画面の端に、「※効果には個人差があります」 。
そうやって逃げ道を作っておくことは忘れないんだな。
けど、大丈夫ですよ、NHKさん。
この番組を見て「鶴の恩返し勉強法」を実行しようと思うような素直な人は、効果を疑ったりしませんから。
茂木「言葉は主に左側でやってるんで、Iさんが英単語を憶えるときは左の連合野が活性化していたはずです」
スタジオに、光を使って脳の活動を計る装置が運び込まれる。
これで血流の量が分かる。
活性化した部分は赤く表示される。
Iさんが被験者に。
まずは、黙って英単語を暗記。
緑色で、それほど活性化していない。
「鶴の恩返し勉強法」を実践してみる。
住吉「赤くなりました」
茂木「さっきと全然違いますね。
側頭連合野がこんなに活性化してますね。」
左の方が右より活性化している。
これが記憶課題がより定着するという結果につながる。
って。オイ!!!
自分がしゃべっているのを聞けば、側頭野が活性化するっていうのは分かったけど、
それが記憶に影響するかは、この実験じゃ分からないぞ!
きっと、そういうことを示唆する研究があるんだろうけどさ。
理屈ではそうなるはずだからって言ったって、効果をちゃんと測定しないと意味ないだろ!
住吉「これで英語はバッチリですか。」
茂木「言葉というのは単語を憶えるだけじゃないんですよ。生身の人間と会話することが大事」
当たり前ですな。
(3)に続く。